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大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2003


(2003年08月28日最終更新)

概要

世界に類を見ない、全域762ku、参加アーティストは23カ国157組にわたる、とにかく広くて、可能性を感じさせる芸術祭です。参加地方自治体は、新潟県越後妻有地方の6市町村(十日町市・川西町・津南町・中里村・松代町・松之山町)。開催期間は2003年7月20日〜9月7日。私は8/23、8/24の1泊2日で訪れました。全部見てまわるには1週間ぐらいかかります。
芸術祭、地域振興、観光資源の創造、都市と地方・農村の交流、ボランティアの公的分野での活用、公共事業、そういった要素を全て包含している巨大プロジェクトです。作品の多くは野外展示です。展示場所は、田んぼの中とか、丘の頂上とか、里山とか、公園とか、屋内でも普通の民家の中とかだったりします。そして、多くの作品をそのまま残して、今後は、その地域の資源として展示・運営する事になります。
とにかく発想が面白い。過疎の村に現代芸術の公民館を作ってしまったり、作品群の中心に何億円もかけて文化センターを建築してしまったり、雨が降ったら消えてしまう落書きを全員参加で地面に描いたりします。
訪れていると感じる事が、地元の人が積極的に参加していて、それも1日で終わるお祭り気分で参加しているのではなくて、これから自分たちの住む町が変わっていくのを手伝っていく静かな興奮のようなものを感じます。そして、地元の人と「こへび隊」と呼ばれるボランティア集団が手をとりあって、まさに交流していく様を目の前で見る事ができる。
残念ながらホームページに載っていないのですが、この越後妻有アートトリエンナーレの総合ディレクター、北川フラム氏がガイドブックに寄せたエッセーは社会変革の可能性を感じさせる名文でしょう。
「アートがもつ、場と人間、人間と人間をつなげる媒介力、<地域><世代><ジャンル>を超えたネットワークを里山をめぐる妻有の旅のなかに感じてもらうことができたら嬉しい」
1泊2日の旅行を終えて、この一文を読んだ時に、これを実行する事がいかに魅力的か、そしていかにきつい事であったか、この大地の芸術祭がいかにハードルが高いプロジェクトであるかを容易に想像できます。アートに対する嫌悪感・偏見、ありとあらゆる許認可の壁、ベクトルが全く違う関係者の衝突、身内から出てくる離反、当初の想定を超える環境の変化、全ての事象がコストに跳ね返るという冷徹な現実、開催期間中に頻発するクレーム、そういう並大抵でない苦労を、プロジェクトリーダー達が情熱で乗り越えてきたかと思うと、泣けてしまう。そういう事を感じさせる「本物」のイベントです。
1日しか時間がないなら、松代駅から川をわたって里山散策がおすすめ。
この大地の芸術祭は実は2回目です。2000年に開催された1回目に私は訪れていないのですが、1回目の芸術祭の後に継続公開となった夢の家光の館に宿泊して、なんだかこの芸術祭はすごい事をしたらしいという事を感じて今回参加したのですが、私の想像以上でした。実はコレ、3年後にあと1回あります。もともと10年プロジェクトだったわけですね。




アクセス


東京駅→(新幹線)→越後湯沢駅→(ほくほく線)→十日町駅など

連絡先

TEL:0257-57-2637,FAX: 0257-57-2285,
〒948-0036 新潟県十日町市大字北新田1−10 十日町地域広域事務組合企画振興課


写真


クリックすると大きな画像が出てきます。五傳木浩樹,”妻有の人々”(1995)
これはトリエンナーレではなく、「十日町石彫シンポジウム(1995〜2002)」で制作されたもの。十日町駅のすぐ近く。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。Vassilis Doropoulos, "Kore(少女像)"(1997)
これも「十日町石彫シンポジウム(1995〜2002)」で制作されたもの。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。今回のトリエンナーレ作品。林天描(Lin Tian Miao, China), "Growing"
周りのぷちぷちを近くでみると、
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。糸玉です。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。この写真からだとよくわかりませんが、2mぐらい高さがあって、参加者が糸を巻きつけていく作品。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。袴田京太郎, ”血族のカーテン”
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。上の作品は、古い商家で展示されました。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。フタボンコ(日本),”ある視点 十日町編”。あちこちの路地で、自由参加でサークルの中に絵を描いていきます。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。水内貴英,”ミーツ(Meets)”。この作品、ガイドマップではすぐ近くに見えたのですが、実際は自転車で山道を1時間以上登りました。
「集落の風景と対峙しながらそこに住む人々が作った茶碗でお茶を飲むという行為を通して、来訪者と集落の人との間に特別なコミュニケーションをつくりだす。」(ガイドブックより)
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。コンセプトはともかく、とても気持ちよい空間でした。写真の小さい小屋みたいなものの中に茶碗が入っています。
帰りはずっと下りで自転車でかなりのスピードで走っていったのですが、驚いたのが、顔にバチバチと虫があたるんです。東京だったらこんな事ありえない。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。越後鹿渡駅。無人駅。1時間に1本。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。ここからは津南町。山をひいひい1時間も登っていって見える作品がコレ。見晴台のところに「景色の中にある花畑を眺める作品です。」とあります。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。アップにしたらわかるでしょうか。確かに花畑が見えますね。
Stefan Banz(スイス), "I Built This Garden For Us"
「廃村となった樽田と呼ばれる集落に植えられた数種類の植物は、会期中に順番に花を咲かせ、展望台から眺望される風景のなかで色を変えていく」(ガイドブックより)
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。2000年作品。本間純,”森”
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。綺麗なトンボ見つけました。大きな写真(左の画像をクリック)の方がきれいです。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。小さいですが美術館です。蔡國強(中国/アメリカ),”ドラゴン現代美術館”。
今回のトリエンナーレで一番人気だったのではないでしょうか。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。横に座っている人形は、この美術館で展示している作品です。
Kiki Smith, "Pause"
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。中にも。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。蔡國強と言えば、直島コンテンポラリーアートミュージアムとか原美術館とかにもあります。あんまり好きじゃなかったけど、ここは好きです。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。これは、松之山町の教育を目的として建設された、手塚貴晴+由比,”越後松之山「森の学校」キョロロ”の中の高さ34mの塔にある、庄野泰子,”キョロロのTin-Kin-Pin 音の泉”。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。森の学校キョロロの隣にある「美人林」という名前のブナ林。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。ここは松代町。平均年齢が70歳以上、住民10人のための公民館。
Jean-Michel Alberola(France), "Little Utopian House"
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。トリエンナーレにあわせて建設した松代ステージ「農舞台」雪国農耕文化村センター目の前。草間彌生,”花咲ける妻有”
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。Josep Maria Martin(Spain), "Museum of theconstellation families of Matsudai"
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。松代の各世帯の屋号です。
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。2000年作品。白井美穂,”西洋料理店山猫軒”
(2003年08月)

クリックすると大きな画像が出てきます。2000年作品。Ilya&Emilia Kabakov(Russia), "The Rice Field"
(2003年08月)




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